職場の熱中症死傷者最多に 24年1257人、厚労省
2025.06.18
厚生労働省は30日、2024年の職場での熱中症死傷者数(確定値)が1257人(前年比151人増)に上ったと発表した。同省によると、統計が残る05年以降で最多。うち死亡者31人で、3年連続30人以上となった。
深刻な状況が続いており、熱中症対策を罰則付きで事業者の義務とする改正労働安全衛生規則が6月1日から施行される。体制整備や手順作成が必要だ。
これまで死傷者数の最多は18年1178人だった。24年の死傷者数を業種別で見ると、製造業235人、建設業228人、運送業186人と続く。
年齢別では、65歳以上が最多の227人。50歳以上が全体の半数以上を占めている。
死亡者31人は、死亡者の統計を始めた1989年以降で、2010年の47人に次ぐ多さだ。22年は30人、23年も31人だった。
厚労省の担当者は「昨夏の暑さを反映した数値とみられる。義務化の周知を進め、歯止めをかけたい」と話している。
(共同通信社)